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畳のカビを取る:水拭きせず、乾いた状態でアルコールを使う

畳のカビは水分で広がるので、水拭きとスチームは避けます。晴れて乾いた日に、消毒用アルコールを含ませた布で畳の目に沿って拭き取り、そのあと風を当てて乾かします。塩素系漂白剤は畳を変色させるため使いません。

手早い解決方法

  1. 晴れて湿度の低い日を選びます。湿った日にやると、かえって広がります。
  2. 先に掃除機をかけないでください。排気で胞子が舞います。まず乾いた布かペーパーでそっと拭き取り、そのまま捨てます。
  3. 消毒用アルコールを布に含ませ、畳の目に沿って一方向に拭きます。畳に直接吹きかけて濡らさないでください。
  4. 乾いた布で水分を取り、窓を開けて扇風機を当て、数時間しっかり乾かします。
  5. 広範囲、変色、畳の内部まで及んでいる場合は自分では戻せません。畳店か管理会社に相談してください。

用意するもの

  • 消毒用アルコール(エタノール)
  • 乾いた布またはキッチンペーパーを数枚
  • ゴム手袋とマスク
  • 扇風機またはサーキュレーター
  • 掃除機(最後の仕上げに使う)

手順

  1. 1. 天気と湿度を確認してから始める

    畳のカビ取りは、作業そのものより「乾かせるかどうか」で結果が決まります。雨の日や湿度70%を超える日は避け、窓を開けられる晴れた日を選んでください。始める前に窓を開け、部屋の空気を入れ替えておきます。

  2. 2. 表面のカビを乾いた布で取り除く

    白っぽい綿状のカビは、乾いた布やキッチンペーパーで軽く拭うと取れます。こすらず、押さえて持ち上げるように動かしてください。こすると胞子を畳の目の奥へ押し込みます。使った布はそのつど捨て、同じ面で他の場所を拭かないでください。

  3. 3. アルコールは布に含ませてから使う

    畳に直接スプレーすると、い草が水分を吸って内部まで湿ります。それが次のカビの原因になります。布に含ませ、握って垂れない程度に絞ってから拭いてください。畳を濡らさないことが、この作業でいちばん大事な点です。

  4. 4. 畳の目に沿って一方向に拭く

    い草は細い繊維が並んだ構造で、目に逆らって拭くと表面が起きて毛羽立ちます。毛羽立った面は汚れも胞子も溜めやすくなります。目に沿って、往復させず一方向に、少しずつ場所をずらしながら拭いてください。

  5. 5. 乾いた布で仕上げ、風を当てて乾かす

    アルコールは揮発しますが、拭いた直後の畳は水分を含んでいます。乾いた布でもう一度なぞってから、窓を開けて扇風機を畳の面に沿って当ててください。半日ほど風を当て続けると、内部まで乾きます。ここを省くと再発します。

  6. 6. 掃除機は最後に、ゆっくりかける

    乾いたあとで、畳の目に沿ってゆっくり動かします。速く動かすと吸い切れず、排気で舞うだけです。1畳あたり30秒ほどかける気持ちで、往復させずに一方向へ。終わったら紙パックやダストカップの中身をすぐ捨ててください。

  7. 7. 数日後にもう一度確認する

    見えていた分が取れても、内部に残っていれば数日で戻ります。3日後と1週間後に同じ場所を確認してください。戻っているなら表面の処理では足りず、部屋の湿度そのものを下げる対策に切り替える必要があります。

注意点

  • アルコールは引火性です。火気、たばこ、ガスコンロ、暖房器具の近くでは使わないでください。作業中と乾くまでの間は必ず換気してください。
  • 塩素系漂白剤は畳を白く変色させ、い草を傷めます。畳には使わないでください。
  • 塩素系漂白剤と、お酢・クエン酸などの酸性の洗剤を混ぜないでください。有毒な塩素ガスが発生します。畳以外の場所で使うときも同じです。
  • 水拭きとスチームクリーナーは畳の内部に水を入れ、かえってカビを広げます。熱で殺菌できるように思えますが、残った水分のほうが問題になります。
  • 強くこするとい草の表面が毛羽立ち、そこにカビが定着しやすくなります。力を入れずに拭いてください。
  • 黒い点状のカビが広範囲に出ている場合、畳床(芯の部分)まで及んでいることがあります。表面の処理では戻らないので、畳店に相談してください。
  • 新しい畳は水分と養分を多く含み、入居直後の梅雨にカビが出やすい傾向があります。異常とは限りませんが、換気を強めにしてください。

種類の違う洗剤を混ぜないでください。特に塩素系と酸性の洗剤を混ぜると有毒なガスが発生します。製品ラベルの使用方法を必ず確認してください。

状況別の対処

白い粉のようなカビ(初期)

ふわっと綿状に見える段階なら、まだ表面にとどまっていることが多く、乾いた布とアルコールで対応できます。この段階で気づけたなら、掃除より部屋の湿度を下げるほうに時間を使ってください。放置すると黒い点に変わります。

黒い点のカビ

黒い斑点は、い草の内部まで入り込んだ状態です。アルコールで拭いても色は残ります。見た目を戻すことはできないと考えて、それ以上広がらないようにする対応に切り替えてください。畳の表替えの時期が来ているサインでもあります。

布団やカーペットを敷きっぱなしにしている

敷いた面の下は乾く機会がなく、畳の中でいちばん先にカビます。布団は毎日たたみ、たためない場合はすのこを挟んでください。畳の上にカーペットやジョイントマットを敷き詰めるのは、湿気の面では不利です。

賃貸で退去が近いとき

無理に強い薬剤を使うと、カビより変色のほうが問題になります。まず現状を写真に撮り、管理会社に状態を伝えて相談してください。畳の表替えの費用負担がどうなるかは契約と原因によって変わるため、自己判断で処理する前に確認するほうが安全です。

なぜ起きるのか

  • い草は湿気を吸って放つ天然素材です。この性質は快適さの理由でもありますが、湿度が高い期間が続くと水分を抱えたままになり、カビの土台になります。
  • 湿度70%以上、室温20〜30度、そしてホコリや皮脂という栄養がそろうとカビは急に増えます。梅雨の和室は、この3つが同時にそろう典型的な環境です。
  • 布団やカーペットを敷きっぱなしにすると、その下だけ空気が動かず乾きません。部屋全体は乾いていても、敷いた面の下だけカビるのはこのためです。
  • 新しい畳ほど、い草に含まれる水分と養分が多く、最初の1年はカビが出やすい傾向があります。使い込むにつれて出にくくなります。

再発を防ぐには

  • 和室の湿度を60%以下に保ちます。梅雨は除湿機かエアコンの除湿運転を、和室でも使ってください。
  • 布団は毎日たたみ、天気のよい日は畳の面にも風を通します。敷きっぱなしを避けるだけで発生がかなり減ります。
  • 畳の上にカーペットやジョイントマットを敷き詰めないでください。どうしても敷くなら、定期的にめくって乾かします。
  • 月に一度は畳の目に沿って乾拭きします。ホコリと皮脂という栄養を減らすのが目的です。
  • 押し入れの扉も週に一度開けます。和室の湿気は押し入れから回ってくることがあります。
  • 晴れた日は窓を2か所開けて風を通します。和室は締め切られやすいので、意識して開ける習慣をつけてください。

よくある質問

掃除機で吸えばそれで済みますか。

最初に掃除機をかけると、排気で胞子が部屋中に舞います。乾いた布で表面を取り除き、アルコールで拭き、しっかり乾かしたあとの仕上げとして使ってください。順番を逆にすると、他の畳や壁に広げることになります。

重曹は使えますか。

畳には向きません。白い粉が目地に残って取り切れず、水と混ぜて使えば畳を濡らすことになります。他の場所では便利な素材ですが、畳のカビにはアルコールのほうが適しています。

お酢で拭くのはどうですか。

除菌の力は限られており、何より畳に水分を与えることになります。効果より、湿らせるデメリットのほうが大きい場面です。どうしても使う場合でも、拭いたあとに必ず乾いた布でなぞり、風を当てて乾かしてください。

拭いたあともカビ臭さが残ります。

内部にまだ湿気とカビが残っているサインです。まず数時間から半日、風を当てて乾かしてください。それでも臭う場合は畳の裏や畳床まで及んでいる可能性があるので、畳を上げて確認するか、畳店に見てもらってください。

畳を張り替えるべきタイミングはありますか。

黒い斑点が広範囲に出ている、めくると裏や畳床が湿っている、何度取っても数日で戻るといった場合は、表替えや交換を検討する時期です。畳の表面(畳表)だけを替える表替えなら、丸ごと交換より費用を抑えられます。

基準日: 2026年8月26日

算出基準・出典:
  • 畳の材質によって使える手入れ方法が違います。判断に迷う場合は畳店やメーカーの案内を確認してください。

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